吉野杉の家に置いてあったショップカードを見て、
吉野の山の中にある、大きな木のおうちを使った『古民家レストラン ナラヤマソウ』へ。
吉野杉の家から車で川沿いを走り、どんどん細くなっていく山道を登って行って「ここかなあ…?」とたどりついたのがお庭のある大きなおうち。
車を止めて、きょろきょろしながら歩いていると、
笑顔の女性が、向かいのおうちからやってきてくれて「どうぞどうぞ」と迎え入れていただきました。
木をふんだんに使ったおうちで、
かつてはきっと暮らしの中で、この扉をご家族を毎日開けていたんだろうなあと思うと、今こうして私が扉の前に立っているのがなんだか不思議な気持ちになります。
お話を伺うと、
もともとこちらのご主人が木材のお仕事をされていて、たっぷりと色々な木を使って建て、お稽古事などで使っていたおうちだそうで、レストランとしてお使いになられているのだとか。
お嬢さんがコンフィチュール作家さんだったり、奈良で活躍するイタリアンのシェフがお料理をプロデュースされているようで、やさしいおかあさんと時々可愛いニャーがおもてなししてくれます。
おうちの中は柱も板の間の木も、欄間も、タンスもとても立派で、驚くほどキレイ。
珍しいものも多いようで、きっとこんなおうちは、もう今は建てられないんじゃないのかな。
やっぱり、誰かが使ってお手入れして、新しい気を通らせてあげているおうちは、いきいきとしていますね。
大きな窓に向かって席もあるので、吉野の山を眺めながらのんびりごはんを食べたり、おしゃべりをしたり楽しむことができます。
月何回かシェフの予約制のコースのランチもあるようですが、予約なしでもいただけるランチもあり、お願いしました。
こちらは「鶏もも肉と大根のカチャトーラ(トマト煮)」。
吉野でとれるお野菜や地元の食材をふんだんに使ったお料理は、シェフが仕込みにきてくれているのだとか。
こちらは「宇陀若鶏のせせりのラグースパゲティ」。
あとは、ハヤシライスやいのしし肉のボロネーゼなどもあり、どれもおいしそうなものばかり。
吉野の山の中で、地のお野菜がたっぷりのこんなお料理がいただけるなんて。
野菜好きの私にはうれしい限りです。
ランチだけのつもりが、あまりにも居心地が良くて、
カフェもお願いして、お庭と山を眺めながらゆっくりさせていただきました。
お店が落ち着いてきた頃、おかあさんが棚からキレイなお雛様を出して飾りながら、いろいろお話をしてくれて。
春は山一面の桜がキレイなんだそうです。
アルバイトできている女の子も、吉野杉の家でホストをしているようで、ステイしてることを告げるといろいろ教えてくれました。
吉野の旅で出会う方達や場所は、ぜんぶあたたかくて、日常の中にある特別なものばかり。
何もないと言ってしまえばそうなのかもしれないけれども、だからこそ贅沢な時間を過ごせるのだと思います。
また訪れることができますように。ごちそうさまでした。
■古民家レストラン ナラヤマソウ
〒639-3325 奈良県吉野郡吉野町柳881
tel:0746-35-7003
access:近鉄大和上市駅より車で約20分、駐車場あり。
営業時間:11:00~17:00(L.O 16:00)
*ご予約等の電話受付は17:00まで
*1-2月はお休み
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