豊島の家浦港からバスで檸檬ホテルのある唐櫃岡集会所前で降りて、しばらく歩くと見えてくるこの看板。
見つけた瞬間、思わず「わぁ!きたーっ」っと一気に上がります。
(でもこのじゃりじゃりの坂道がわりと急で、テンションだけでリモワをゴロゴロ持って歩くのはちょっとハードでした)
坂道を登るとぱっとあらわれる古民家と、
風に吹かれてゆらゆらと流れるように揺れているレモン色に染められたカーテンの掛かったお庭。
じゃりじゃり石の感覚を楽しみながら進んでいくと、Instagramで何度も見た「ほほ檸檬しなさい。」の文字が。
ガラスの向こう側に見えるうっすらキレイな檸檬色の障子をバックに、
この軒先で、みんなとびきりのスマイルで「ほほ檸檬」をしているんですね。
そう、この檸檬ホテルは、
築90年の古民家をリノベーションした宿泊施設で、檸檬をテーマにした甘酸っぱい体験をいろいろ楽しむことができる体験型のアート作品なんです。
瀬戸内国際芸術祭2016の作品として、SOUP STOCK TOKYOなどを手掛けるスマイルズが檸檬ホテルを出品し、会期終了後も体験型のアート・宿泊施設として今もなおオープンしていて、宿泊はキャンセル待ちが出るくらい人気なのだとか。
ひとしきり檸檬ホテルの体験アートで
甘酸っぱい気持ちになったり、
思わず吹き出して笑ったりしたあと、
ミュージアムがクローズするまでは宿泊エリアに入れないので、その間はホテルの支配人さんおすすめの豊島美術館までまたバスで連れて行ってもらいました。
(この豊島美術館がまたいいんだなあ。とても。)
そして、夕方戻ってきて夜ごはんまでの間、この素敵なバスルームで檸檬風呂を。
12月だったので、このバスルーム含めてわりと寒かったのですが、お風呂に浸かると体の芯からぽかぽかに。
この檸檬をバスタブに浮かべて、檸檬風呂に。
檸檬風呂ってはじめてだったのですが、とってもいい香りで旅の疲れもすっかりリフレッシュです。
お風呂であたたまったあとは、たくさんのキャンドルに囲まれて、檸檬ビールで乾杯!
甘酸っぱくて、とてもおいしくて。ビールの味まで甘酸っぱく、演出されているなんて、さすがでです。
夜ご飯は檸檬をたっぷりと使った、檸檬ホテル特製の素敵なコースをいただけます。
島の旅でこんなにたくさん食べれるなんて。なんて食の豊かな島なんでしょう。
支配人さんが島のおいしい食材を上手に使って、
丁寧にひとつひとつ作っている、贅沢でおいしくて、時々檸檬の味がするお料理たち。
お料理のジャンルも広くて、いろんな食材と味を楽しむことができます。さすが支配人さん。
盛り付けも器もとてもセンスがよくて、出てくるお料理すべてが美しくて、古民家とも不思議と馴染みがいいんです。
デザートもとてもおいしくて、檸檬ティーもやっぱり甘酸っぱくて、それでいてほっとさせてくれて。
ああ、このブラウニー、絶品だったなあ。また食べたい。
のんびりとデザートを食べている頃に、支配人さんはこの檸檬ホテルからおうちに帰られて、また翌朝にごはんをつくりにやってきてくれます。
こちらが、島の食材をたっぷりと作った檸檬ホテルのほっこり朝ごはん。
ホテルで和食が食べられるとは思っていなかったので、うれしかったです。
島の景色をのんびりと眺めながら。
あの、ほほ檸檬の障子をあげると、こんな景色が見えるんです。
連泊だったので、ミュージアムがオープンする前に寝ていたお部屋を片付けて、隣の犬島までお出かけを。
そして、二日目の夜はデザートを食べながら
少しだけ、支配人さんに島の暮らしのことを教えてもらいました。
「話し過ぎてしまいました」
そうおっしゃって、またおうちへ戻って行かれたのだけど、私はそのときの話をよく覚えていて、今でも時々思い返します。
あと、彼が最後の日の朝、初穫りの檸檬を手渡してくれて、とびきりの笑顔で大きく手を振って、見送ってくれたことも。
来年、また豊島に行けますように。彼に会えますように。
思いっきり、もう一度、甘酸っぱい、したいなぁ。
■檸檬ホテル
香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃984
tel:080-6776-9353
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